会員権基礎知識

会員権基礎知識

会員権とは

会員権か、会員券か?

『権』とは他に対して自己を主張する資格。『券』とは、約束に際して後日の証拠とする割符である。会員権とは権利の法的実体であり、それを証明する書類が会員権となる。入会と同時に貰う預り証や会員証( パス型) が会員券。★会員権は有価証券か?現行の税制上は有価証券ではない。だから株式とは区別して他の資産と通産して損得が計算されている。法律上も株式証券の手形、小切手のような有価証券ではなく、借用書に近い証拠証券である。つまり会員とゴルフクラブの間にだけ有効な権利だから、権利が譲渡されない以上第三者が取得しても有効ではない。しかし刑法は有価証券と同じものとして“信用” で流通している。

会員権のメリット、デメリット

【会員としてのメリット】 ①プレー料金が安くなります。 ②プレー、予約の優先権(メンバータイムが設置してある) ③クラブ競技などへの参加(月例杯や理事長杯など) ④公式ハンディ・キャップが取得できます。 ⑤メンバー同士、ゴルフ仲間の交流が増えます。 【会員としてのデメリット】 ●年会費の支払いは義務 会員は年会費の支払い義務があります。年会費はスムーズなクラブ運営のために欠かせないものですが、コースにより金額は様々で、中には年会費のないコースもあります。 【財産としてのメリット・デメリット】 ●ゴルフ会員権価格は市場相場で決まります。 譲渡可能なゴルフ会員権であれば、会員権業者や知人等に売却可能。会員権価格は、買いたい人、売りたい人との需要供給のバランスや、ゴルフ場の風評や景気変動など様々な要因によって市場相場で決まります。購入した会員権は売却、換金する事ができますが、買った時より高く売ることができたり、安い価格で手放したりするようなメリット・デメリットがあります。 ●市場価格が下がっても損金計上という救いのメリットがある。 損をして売却した場合、ゴルフ会員権は総合課税の対象になるので、総所得に対する譲渡損失が認められ、税金の還付を受けることが出来ます。

会員権を選ぶ条件は?

まずは予算と相談してから・・・ 1)自宅から時間的に近い 2)会員数が少なく、質が高い 3)スタート予約が取り易い 4)コースレイアウトもよく、メンテナンスも満足できる 5)従業員の躾、サービスが良い 6)経営母体の信用が高い。特に預り金制度では重要 7)名変料、年会費が妥当である。もちろん” 会員本位” に運営されていることが大切。

名変料は幾らぐらい?

名義変更の際に入会する人がクラブ側に納める手数料のことである。しかし手数料としては高すぎるので” 名変料とは何だ” ということになってきた。ひと昔前は名変料は相場の10%と言われたが、今では会員権価格よりも数倍高くなっている例も少なくない。何故、高いか。名変の書類を1、2枚つくるだけで30万、50万とかかるわけが無い。今や名変料がクラブ側の財源になっているから高いのだ。クラブ側としてはコースで即プレーができるし、リスクはゼロだから少し挨拶料を下さいということなのか?よく言われることなのだが「名変料の一部もしくは全額が会員権業者に入るんでしょう」残念ながら入らないのです。

額面とは何か?

会員権売買でいう「額面」とは、預り金証書に記載されている金額のことである。ゴルフクラブに新規入会をするとき、預り金230万円、入会金70万円、合計300万円おさめたとしても、額面は「230万円」になっているはずである。入会金は「預り」ではなくクラブ( 会社) が取り切りにしてしまう。

売買に必要な取引の手順

譲渡者の必要書類

●預り金証書 ●印鑑証明書( 発行3ヵ月以内) ●会員証 ●ネームプレート・帽章(紛失届) ●登記簿謄本(法人の場合) ●住民票(住所移転時)●名義書換申請書●委任状 ●譲渡通知書 ●代金完済証明書・念書

売却時の注意

○コースが発行している証券、名義書換書類一式が揃って初めて譲渡ができる ○譲渡手続きは原則として実印(印鑑証明書添付)を使用 ○年会費は完納が原則

入会に関する必要条件

●他クラブ在籍 ●年齢制限 ●日本国籍(コースによる) ●推薦保証人 ●面接

入会者の必要書類

○入会申込書 ○推薦保証書 ○経歴書 ○印鑑証明書 ○他クラブ在籍証明書 ○HDCP 証明書 ○写真 ○誓約書 ○住民票・戸籍謄本 《法人の場合》法人印鑑証明書+商業登記簿謄本

購入時の注意

●入会者がコースの入会資格条件を満たしているか? ●名義書換停止中のコースではないか? ●会員推薦人とは面識が有り、且つ、入会手続に協力して頂けるか?

入会手続

書類提出 (証券・入会書類など) 面接 入会承認 名義書換料支払 証券及び会員証 などの受理

※理事会にて承認されるのでコースにより1〜2か月位かかる場合があります。

購入時の注意

●入会者がコースの入会資格条件を満たしているか? ●名義書換停止中のコースではないか? ●会員推薦人とは面識が有り、且つ、入会手続に協力して頂けるか?

会員権取引の仕方

☆売買手数料 100万円以下/30,000円(税別)、100万円超/会員権価格の3%となります。

税金、役立ち情報

会員権を購入した場合の税金は?

ゴルフ会員権を個人で購入した場合、特に税務署などへ申告して納付するような税金はありません。ただし、法人による購入は会員権購入金額には消費税が内税になっておりますので、要注意!(※108分の8は仮払消費税となる)その他、個人が売却した時〔利益がでた場合〕〔損失が発生した場合〕いずれも確定申告が必要です。 ※売却時の税額査定、確定申告には購入時に発生した費用の証明が必要になりますので、購入価格や名義書換料が記載されている計算書、領収書などは大切に保管して置いて下さい。

会員権譲渡(個人)に伴う税金について

[ゴルフ会員権売却時に譲渡益が発生した場合] ◎売却した会員権の保有期間により、譲渡所得の算出方法が違います。 長期譲渡・・・保有期間が5年を超えた場合 (売却価格-購入価格-譲渡費用-特別控除(50万円)÷2)=課税される金額 短期譲渡・・・保有期間が5年以内の場合 売却価格-購入価格-譲渡費用-特別控除(50万円)=課税される金額 備考 売却価格:売却時の会員権価格 購入価格:購入時の価格(会員権価格、名義書換料、取引手数料含む) 譲渡費用:売却時の取引手数料 [ゴルフ会員権売却時に譲渡損が発生した場合] 売却においての損金控除(個人)は平成26年3月31日をもって廃止となりました。 ※法人の場合は、譲渡損益を通常の営業損益に加えて申告できます。

ゴルフ会員権は相続が可能です

相続したゴルフ会員権を会員として利用する場合

名義を書き換えて使用します。具体的には、ゴルフ場所定の用紙に必要事項を記載の上、名義書替料と共に提出する事でで、会員権の名義を被相続人から相続人へ変更することが可能です。ゴルフ場によっては諸条件が異なっていたり、相続の優遇措置があったりしますので、事前に問合せいただいたほうが良いと思います。

必要な書類等

各ゴルフ場規定の入会用書類以外に、一般に会員権を相続するために必要な書類は以下になります。(詳しくはゴルフ場にお尋ねください) 戸籍(除籍)謄本:被相続人の死亡と相続人との関係確認のため必要です。 相続同意書 :ゴルフ会員権を相続する相続人を確認するために必要です。 ゴルフ場によって書式が異なる場合がある為、事前の確認が必要です。全相続人の住所・氏名・実印捺印が必要となります。 印鑑証明書:上の相続同意書に捺印した相続人全員の分が必要になります。

相続時にかかる税金について

ゴルフ会員権の相続時には、相続税が課税されます。取引相場のある場合は『通常取引価格の70%相当額』が、相続税算出時の評価額となり、相続税が算出されます。なお、相続税は相続財産の総額より算出されます。

相続したゴルフ会員権を売却する場合

実際に売却するまでは、被相続人の名義のままで所有できますが、ゴルフ場によっては年会費の優遇措置など実施している所もあるため、早めに連絡をしておいた方が良いでしょう。売却のために必要な手続や書類は、上記のものをほぼ同じですが、ゴルフ場によっては、売却の前に名義書換が必要になります。具体的な内容についてはお問合せください。

ゴルフ会員権を相続し売却した場合にかかる税金

相続税と所得税(売却益) について課税対象となります。相続税については上記の通りです。所得税はゴルフ会員権の売却で生じた利益(又は損失)を、相続人の総所得に算入して計算されます。

民事再生ゴルフ場などの税金の還付は?

法人所有の会員権は、ゴルフ場が倒産して紙切れになった場合でも欠損処理はできます。